【概要】
リサーチャーズクラブ1期メンバーが、スーパーマーケットにおけるお買いもので疑問に思っていることを出し合い、取り扱うテーマを【エコ商品・PB商品】【愛知県産の旬野菜】【容器包装】の3つに絞りました。
この3つのテーマについて、ユニー株式会社の担当者とディスカッションを重ね、CO2排出量を抑えたライフスタイルにつながるような、より良いお買いものを目指し、リサーチしアイディアを出し合いました。
そして、実際にそのアイディアを売り場においてデモンストレーションし、来店者にアンケート調査を行いました。
(デモンストレーション実施店舗:アピタ千代田橋店)
第1回ミーティング 2010年9月25日(土)
バックヤードツアー、素朴な疑問を出し合うワークショップ
第2回ミーティング 10月23日(土)
①容器包装②食③エコ商品・PB商品の3チームに分かれ、課題の話し合い、お店の現状調査などを実施
第3回ミーティング 11月27日(土)
ユニー株式会社ご担当者様と課題や疑問・アイディアなどについて意見交換
第4回ミーティング 12月18日(土)
ユニー株式会社ご担当者様と店舗でのデモンストレーション方法について検討
第5回ミーティング 2011年 1月15日(土)
ユニー株式会社ご担当者様と店舗でのデモンストレーションの具体案について検討
第6回ミーティング 2月 5日(土)
店内デモンストレーションに関わる準備
★☆★2月27日~3月31日 店内デモンストレーション実施★☆★
第7回ミーティング 3月19日(土)
まとめ、ふりかえりなど
【詳細】
1.【エコ商品・PB商品】利用者の生の声を売り場で表示
エコ商品・PB商品については、「何がエコなのか?」「PB商品の品質はどうなのか?」という素朴な疑問が多くあがり、売り場で販売方法や表示などの調査を行ったり、実際に使ってみたり食べてみるなどの活動を行いました。そしてリサーチャーズクラブの目線で、一般消費者にどのように情報を伝えるかを検討し、生の声を掲載したPOPなどを使ったデモンストレーションを行いました。
エコ商品・PB商品販促のPOP
リサーチャーズクラブが実際にPB商品やエコ商品を色々試した生の声を掲載
デモンストレーションの様子
リサーチャーズクラブが実際にプライベートブランド商品やエコ商品を色々試した感想をPOPにして表示しました。
2.【愛知県産の旬野菜】レシピや保存方法を表示し、地元産旬野菜の販売促進
野菜については、情報表示や売り方に対する要望が多くあがりました。ひとことで「旬」といっても現在は流通や保存方法が発達し、一昔前のような「旬」が捉えづらくなっていることが分かりました。CO
2排出量からみると、地元、愛知県産でかつその時期に露地で採れる野菜を食べることがCO
2排出量の削減につながるため、「愛知県産の旬野菜」の販売促進を実施しました。主婦ならではの食べる時のポイントや、レシピなどをPOPに表示し、販売促進のデモンストレーションを行いました。
愛知県産野菜販促のPOP
リサーチャーズクラブ目線でのおススメポイントやレシピを掲載
リサーチャーズクラブおすすめレシピ
おすすめレシピ(クリックするとレシピが見られます)※pdfファイル
くきも食べれるよ♪
ブロッコリーの簡単でおいしい胡麻和え
デモンストレーションの様子
3.【容器包装】トレイや包装についての店頭リサーチ、簡易包装商品のPR
容器包装については、「ゴミを減らしたい」「リサイクルの実態を知りたい」という意見があがり、リサーチャーズクラブメンバーが実際にお店を調査したり、また来店者に容器包装についてのアンケート調査を実施しました。ゴミは減らしたいが買い物時には必要な容器包装もあることが見えてきたり、リサイクルの取り組みが進んでいるにもかかわらず消費者に知られていないという点も分かりました。容器包装についておススメの商品に分かりやすいPOPを付けたり、店舗で行われているリサイクルを中心とした環境の取り組みを、リサーチャーズクラブ目線で説明したポスターを作成し、PRするデモンストレーションを行いました。
簡易包装商品の販促POP
リサーチャーズクラブが実際にリサーチした商品に、容器包装の観点からおすすめポイントを表示
リサーチャーズクラブ目線で作成した店舗での環境の取り組みに関するポスター
お店が現在行っている、環境への取り組みについても独自に調査をし、調査結果を店内にポスター掲示しました。
簡易包装に関する調査パネル
店頭デモンストレーションでは、容器包装に関するアンケート調査も行いました。
デモンストレーションの様子
簡易包装に関する店頭調査結果
4.デモンストレーション結果
上記3つのテーマについて、店舗(アピタ千代田橋店:愛知県名古屋市千種区)を使ったデモンストレーションを2011年2月27日~3月31日まで実施し、来店者にインタビュー調査を行いました。
◆店頭インタビュー調査結果
対象商品購入の理由については、値段や見た目、通常使っているから購入したという人がほとんどで、POPにより商品を購入したという人はほぼいなかった。
POPについては、見にくい、気づかないという意見が多く、表示方法については課題が残った。
過剰包装については、不要と答えた人が多くいたことから、多くの商品において包装を見直すことは有効であると考えられるが、過剰包装でないことが購買決定にはつながらない。ダイレクトに「簡易包装」を訴えるのではなく、より良い商品が簡易包装であることが重要である。
またエコ商品については詰め替え用の商品をエコ商品として購入している人が多く見受けられた。環境に興味があり、行動していると回答した人が多いが、「エコ」であることが購買決定にはつながっておらず、良い商品・お気に入り商品がエコであったというような、後付けであることがポイントである。PB商品についても、メーカーや見た目、使い心地を重視している。
野菜については、多くの人が「国産」に意識を持っていたが、「愛知県産」に限定されてはいなかった。ただ、鮮度を気にして購入している人が多く見受けられたため、地元の旬の野菜が新鮮であることがPRできれば、購入者が増加すると予想される。
リサ―チャーズクラブの認知度については、ほとんどの人が「知らない」と回答した。活動の広がり、情報の伝達方法についても今後の課題である。
◆野菜の低炭素型購買モデルに関する調査
「愛知県産の旬野菜」をPRすることによるCO2削減効果を検証しました。
こちらからご覧下さい
研究成果→ 2.買物行動とCO2削減シナリオ
→ 4.野菜の低炭素型購買モデルに関する調査
デモンストレーションの様子
5.情報発信
リサーチャーズクラブの情報は各種媒体を使って発信しました。
◆ウェブサイト
リサーチャーズクラブのウェブサイトを立ち上げ、ミーティングの様子やレポートの発信、メンバーからの情報発信などを積極的に行いました。
リサーチャークラブウェブサイト
http://okaimonokakumei.her.jp/
◆ニューズレター(5種)
ミーティングごとにニューズレターを作成し、リサーチャーズクラブの活動を周知するために、店頭で配布しました。
(※画像クリックでpdfファイルが開きます。)
◆店内ポスター(4種)
リサーチャーズクラブの動きを広く伝えるために、ニューズレターと連動させたポスターを作成し、店内に掲示しました。
リサーチャーズクラブの活動の経過をポスターにし、店内に掲示しました。
◆シンポジウム
リサーチャーズクラブの成果を発表するためのシンポジウムを開催しました。
※画像クリックでpdfファイルが開きます
■開催日時
2011年3月12日(土)13時30分~16時00分
■会場
愛知県産業労働センター ウインクあいち
■協賛
ユニー株式会社
■プログラム
【第1部】
<講演>『ココロとカラダと暮らしが幸せになる「野菜の重ね煮」 ってなあに?』
★ゲスト/戸練ミナさん(重ね煮料理研究家・調理師・栄養士)
http://www.toneri-mina.com/
【第2部】
<公開セッション>『リサーチャーズクラブ発!毎日のお買いものでの素朴な疑問を考える』
◆メディアへの発信
各種メディアにリサーチャーズクラブを取材していただきました。